コーヒーカップを片づけながら、志穂は独り言を言っていた。
『女子って、すぐに仲良くなりたがって誘ってくるんだよね…。
そうゆうとこが面倒だわぁー
まだ、逢ったのが二回目なのに、何であんなに惚気られるかな?
わっかんないよねぇー?
あんな子が彼女だったら大変だわ
二日も続けてお店に来たけど、あの子ってどんな仕事してるのかな?
この近くで仕事してたって言ってたけど
営業とかなのかな?スーツ着てたし
まっ、どうでもいいか』
昔から、女子同士で一緒にいることを嫌ってきた志穂には、苦痛でしかない。
『あの子のことよりも一也だよね。
今日、仕事終わったら電話しなくちゃ』
まさか、一也の悩みの相手が、晴海だとは思いもせずに…。