志穂は晴海が何か言ってほしいのだと思ったが、
ここで何かを言うと話が長くなりそうなので、黙って聞いていた。


すると、晴海がこんなことを言い出した。


「ごめんなさい。仕事中なのに、私ったら勝手にお喋りしてしまって…。
志穂さん、良かったら、今度時間のある時でいいので、一緒にお食事でもしませんか
私、志穂さんともっと仲良くなりたいんです。志穂さんのことも知りたいし」

と食事のお誘いが来てしまいました。


さて、志穂はどう返事をするのでしょう。


志穂が答えに困って黙っていると、晴海は電話番号を書いたメモを志穂に渡した。


「都合の良い日があったら連絡下さい。
長居しちゃってごめんなさい。
私、そろそろ仕事に戻りますね」


晴海はそう言って帰って行った。


『参っちゃった…。女子って苦手なのに…。しばらくほおっておこう』