彼女がそう言うと電話は切れ、ツー、ツー、ツーと言う音が虚しく聞こえていた。
そして、夜八時過ぎ、彼女の部屋に一也がやって来た。
一也は部屋に入りソファーに座り、彼女は飲み物を出そうとキッチンに向かった。
「今日は大事な話がある。
こっちに来てくれ」
彼女の心臓はバクバクで、息が苦しくなりそうなほどだった。
一也の顔はいつもと違い、とても厳しい顔をしていた。
どう見ても、喜べる話ではないことが分かる
彼女は恐る恐る一也の方へと歩き、一也の向いに座った。
彼女は怖くて一也の顔が見れずにうつむいていた。
一也はそんな彼女を見つめ、頭の中で言葉を整理していた。