「あったかくて美味しい。
あっ、すみません、お仕事中なのにお邪魔してしまって」
『いいえ、気にしないで下さい。
雨の日はお客が来ないので暇で、ちょうど休憩しようと思ってたんです』
こうして、雨がきっかけで出逢った二人。
「私、水川晴海と言います。
これをきっかけに仲良くしてもらえたら嬉しいです。
あっ、すみません、勝手なことを言ってしまって」
この時の晴海の笑顔が妙に魅惑的だったが、同じ女でも守ってあげたいと思えるほど可愛らしかった。
『私はここの唯一の従業員の木村志穂です』
「志穂さんですね、宜しくお願いします。
いつも志穂さんが一人で営業してるんですか?私は二十一なんですが、
志穂さんはいくつなんですか」
と晴海はとにかく質問攻め。