【23人目】
感動のあまり
”23人目”の大役を
忘れている山田。
それを見て
タイミングよく庄司が
庄司→「それでは
山田先生〜、
みんなに一言どうぞ」
と、山田は 庄司に
結婚式の司会者の
ようなアシストをされ
ようやく空気をよんだ
山田→「やっ、
山田由紀子と申します
え〜と・・サッカーは
あまり知りません。
え〜と・・・」
歯切れの悪い挨拶に
山田のが副担任として
持つクラスの一年、
東が 声をかけた。
東→「先生、
遠慮しないでいいよ、
いつもどおり弾けて、
楽にね〜」それに対し
山田→「こらっ東くん
余計なことは
いわないでよもう〜」
一年東のひやかし
ナビゲーションに
つい本性がでた。
そのおかげ?で
スーっと緊張が
ほぐれた山田は
ある程度の簡単な
プロフィールを
交えて挨拶を終えた。

早々に練習が
再開となり、山田は
改めて中学時代を
思い出していた。
そんな中 練習は
ミニゲームが始まり、
¨あえて¨ゲームから
外れていた
キャプテン和也が
意図的に山田の
ところにやってきた。
和也→「先生、
お忙しいなら特に
いらっしゃらなくて
いいですよ」
そう切り出した
和也に対し、
山田はこの言葉が
沢山の意味を
持つと捉えた。
谷村先生が
”そうした”ように、
自分もそう同じに
見えているのか?
皮肉なのか?
だが 和也を見る限り
そうではないと思える。

それは明らかに
気を使った、そう
¨中学生¨らしくない
気の使い方。
透き通った眼差し、
やさしい微笑み、
柔らかな口調には
癒しさえ感じた。
山田はなぜか、
その清楚な少年を
直にみることが・・
出来ない。