「マジかわいいなぁ、くーは」
「あーもう、琢己まで」
座り込んで美利の机に肘をつく琢己。美利の顔を覗く。
「マジで五人で付き合っちゃおうか?」
「や・め・ろ」
美利のその一言に再び四人は笑い出す。
「ほんとかわいいなくぅは。今の困った表情とか最高だな」
「あーもう! お前らがそうゆうことをよく言うから付き合ってるとか噂が立つんだろ?」
―――……。
数秒の沈黙。
「違う違う、原因はくぅだ」
かぶりを振る竜に呆気にとられる美利。
聞き間違いでは無ければ『美利が四股をかけている』という噂の原因は、美利本人だと言うことになるが。
しかし当の本人は全くその理由が思い浮かばない。
「おー、考えてる考えてる」
和巳が軽く口元を押さえながら笑っている。