「思い出してたなら説明させないでよ! こんな恥ずかし…」
美利の目から涙が一滴零れ落ちた。
「待て待て、しっかり解ったのは『鈍感だな』の辺りであって…」
「ほとんど変わらないじゃないか、バカ!」
美利は椅子から立ち上がって智樹に抱き着いた。
「おっと。
痛い痛い、ちょっと待て」
「待たないよ!」
智樹の肩に顔をうずめて力いっぱい抱きしめた。
「バカ! 怖かったんだから!」
入院着が湿る程に涙を流して肩を揺らす。
智樹もしっかりと抱きしめ返した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…