美利はしっかりと見つめ返して返事をした。

「そう。
 お友達さん第一号で、僕の彼氏」

 そう言って美利は笑顔を作る。

「どうしてお友達さんなんだ?」
 その質問に胸が締め付けられる。

「最初にぶつかったから」

 そう言って軽く笑う。

「そんな理由だったの?」
 琢己も一緒に笑った。


 智樹の母親が『何か思い出さない?』と聞いてみるが今のところ思い出す気配はないようだ。

 部活が一緒だったり、よく五人で裏庭に行ったり、木の下でのんびり話をしたり。

 そんな日常をある程度話したあとで四人は病室を出ることにした。