ぽんと和巳の手が美利の頭に乗る。



「元気か?」


 そう聞いてくれることが幸せでならない。

「ありがと」

 少しうつむく美利。

 その頭を自分の胸に寄せる和巳。


「わっ!」

 頭にのせていた手をわさわさと動かす。
 美利の髪の毛がくしゃくしゃと回される。

「おいちょっと、ちょっとやめなさいよ」

 和巳がぱっと手を離したその後にはぐしゃぐしゃになった美利の髪の毛。