3年間も通っていた、地元の中学校の卒業式を終えてわずか2週間ちょっと。
頑張って受験した、高校の入学式。
全国トップクラスなだけあって、流石に他の高校より偏差値は高いし、それに、制服も可愛いので倍率も上がった。
その中で受かれたのは、本当に奇跡だと思う。
このことを小さい頃からの親友、椎那に話したら「花蓮は余裕でしょ」と言われてしまったのだが、そうでもない。
なんでも最強だと思わないでほしいのだけれど。
そんなことを考えながら車に乗っていると、通過点につく。
「おはよう、椎那」
「おはよう、花蓮」
お互いに、どちらともなく抱きしめ合う。
「椎那今日も可愛い、制服似合ってるよー!!」
椎那は、どちらかというとゆるっとした雰囲気の可愛い天使みたいな感じ。
…比べて私はお母さんが韓国人な所為もあり、どちらかというとしっかりした、“クール”という印象が合うような顔、らしい。
とにかく、その天使みたいな要素はゼロ、ということである。
…悲しい。