「良かったぞ、花蓮。さすが長女。だが、今日は89点。後で家で振り返り会、するか。」




…悔しい。90点に及ばなかった。

「はい、分かりましたお父様」



涙がこぼれぬよう、下唇を噛みながら席に戻る。



この席も、特等席みたいな感じになっていて目立つから本当は嫌い。

でも、そんなこと言ってしまったら殴られるとか退学とか、それでは済まないだろう。監禁か、最悪の場合は自殺まで追い込まれるんじゃないだろうか。


そこまで考えて、身震いする。



こんな事を考えていたら、本当にこんな事が起こってしまいそうだ。