「俺、東京行くから。」


漣兄が、高校卒業前に突然言ったことを
思い出す。

 

そのとき、まだ中学生だったわたしは
突然のことで言葉も出なくて、、、、。


「、、、だから、ーーーー。」



ーーーーーーーーーーーーーーーー

「ーーー様。ーーー客様。

お客様。、、、ハァ。、、、由依。」



呼ばれてるのが、自分だとわかって
ハッと顔をあげる。


「、、、どーぞ。」



目の前に差し出された、スカイブルーの
飲み物。グラスの淵には、似付かわない
オレンジが添えられていた。


オレンジって笑


口につけて、少し飲んでみる。