カレンを車の後部席に寝かせ、ローズはつまんない事件だったと屋敷を見た。
ローズの直属の部下たちがライトとサクラを縛って屋敷から出てきた。
ライトを見て、ローズは「おい」と声をかける。
「おまえ、どこの所属だ?」
後ろに立っていた蘭が「ん?」とローズを見つめる。
「隠しても無駄だからな。おまえ、国王の犬だろ」
「ローズ…何言ってんだ?」
蘭はライトを見る。
ライトは静かにニコリと微笑んだ…気がした。
「俺と蘭が2人きりで話しているところにタイミングよく騎士団がやって来て、誘拐犯からの手紙を渡してきた。そんなこと絶対にありえない」
「…ありえないってどうして言い切れるのかな?」
ライトがじっとローズのほうを見つめる。
「今日は特に城は厳重に警備されていた。それなのに、騎士団の人間がノコノコやってくること自体がおかしい」
「騎士団の人間がやってくることの何が問題なんだ? 今だって周りに沢山いるじゃないか」
ライトが言うと。ローズは、
「俺に話しかけていいのは、顔見知りだけだ。だいたい俺にとって蘭の奥さんなんかどうだって…」
どうだっていい…と言いかけてローズは慌てて口を閉ざす。
「屋敷ではなく、わざわざ城にまで来てタイミングを見計らって騎士団をよこした。そんなことが出来るのはまず、城を自由に出入り出来ることが許される人間だろ?」
「本当なのか、ライト先生…」
蘭は信じられずにライト先生を見た。
「…おめでとうございます」
ライトは意味深な言葉を放ったのだった。
ローズの直属の部下たちがライトとサクラを縛って屋敷から出てきた。
ライトを見て、ローズは「おい」と声をかける。
「おまえ、どこの所属だ?」
後ろに立っていた蘭が「ん?」とローズを見つめる。
「隠しても無駄だからな。おまえ、国王の犬だろ」
「ローズ…何言ってんだ?」
蘭はライトを見る。
ライトは静かにニコリと微笑んだ…気がした。
「俺と蘭が2人きりで話しているところにタイミングよく騎士団がやって来て、誘拐犯からの手紙を渡してきた。そんなこと絶対にありえない」
「…ありえないってどうして言い切れるのかな?」
ライトがじっとローズのほうを見つめる。
「今日は特に城は厳重に警備されていた。それなのに、騎士団の人間がノコノコやってくること自体がおかしい」
「騎士団の人間がやってくることの何が問題なんだ? 今だって周りに沢山いるじゃないか」
ライトが言うと。ローズは、
「俺に話しかけていいのは、顔見知りだけだ。だいたい俺にとって蘭の奥さんなんかどうだって…」
どうだっていい…と言いかけてローズは慌てて口を閉ざす。
「屋敷ではなく、わざわざ城にまで来てタイミングを見計らって騎士団をよこした。そんなことが出来るのはまず、城を自由に出入り出来ることが許される人間だろ?」
「本当なのか、ライト先生…」
蘭は信じられずにライト先生を見た。
「…おめでとうございます」
ライトは意味深な言葉を放ったのだった。