蘭とカレンが結婚をしてからまもなく、国王が寝たきりになった。
ここ2~3年で一気に体力が落ちたのか、部屋に籠りがちになっていた国王を見て。
ローズは、覚悟をしておいたほうがいいのでは…と思うようになった。
父親らしいことは一度もしてくれたことはなかったが。
ローズは父である国王を憎む気持ちが一切なかった。
国王の寝室にやってきたローズは、ベッド横にある椅子に音をたてて座り込んだ。
「ローズか?」
目を閉じていた国王が低い声で言った。
ローズが黙り込んでいると、国王は「ふう」とため息をついた。
「おまえは、これから蘭の護衛として見張っていろ」
「えー、なんで?」
予想外の言葉にローズは国王を睨みつけたが、国王の言う事は絶対だ。
「もう、私は長くない。私が亡くなるまで蘭の護衛としてそっと見守っていてほしい」
国王は顔をローズのほうにゆっくりと向けた。
「ローズ、おまえはもう世界最強だ。あとは国王になるための準備を進めるだけだ」
「……」
国王が亡くなるという実感がローズにはなかった。
いつかは、この国の頂点に立つ自分を想像が出来なかった。
自分は人を殺すだけの毎日を送ってきたというのに、
本当に国王になれるのだろうか。
ここ2~3年で一気に体力が落ちたのか、部屋に籠りがちになっていた国王を見て。
ローズは、覚悟をしておいたほうがいいのでは…と思うようになった。
父親らしいことは一度もしてくれたことはなかったが。
ローズは父である国王を憎む気持ちが一切なかった。
国王の寝室にやってきたローズは、ベッド横にある椅子に音をたてて座り込んだ。
「ローズか?」
目を閉じていた国王が低い声で言った。
ローズが黙り込んでいると、国王は「ふう」とため息をついた。
「おまえは、これから蘭の護衛として見張っていろ」
「えー、なんで?」
予想外の言葉にローズは国王を睨みつけたが、国王の言う事は絶対だ。
「もう、私は長くない。私が亡くなるまで蘭の護衛としてそっと見守っていてほしい」
国王は顔をローズのほうにゆっくりと向けた。
「ローズ、おまえはもう世界最強だ。あとは国王になるための準備を進めるだけだ」
「……」
国王が亡くなるという実感がローズにはなかった。
いつかは、この国の頂点に立つ自分を想像が出来なかった。
自分は人を殺すだけの毎日を送ってきたというのに、
本当に国王になれるのだろうか。