オーダーメイドでプレゼントって、一体いくらするの⁉
 そもそもプレゼントしてもらう理由もないし、着る機会も他にないのに貰っても困る!

 っていうか、これってレンタルだったのね……。

 他の一般生徒は購入するのだからと、これらも既製品を購入したものだと思っていた。

 でもそれもそうか。

 いくら坂本先輩が坂本商事の御曹司でも、未成年がこんなしっかりした衣装をみんなの分購入するとか……流石に無理があり過ぎる。


 そっか、レンタルならまだそこまで高くは――ってそれでも高いわ!

 これだけしっかり作られた衣装ならレンタルでも一着万単位は確実だ。


 あたしは内心納得したり突っ込んだりと大忙しだ。


「さ、とにかく一度着てみてくれないか? 申告してもらったサイズで頼んだけれど、合うかは着て見ないと分からないし」

「あ、そ、そうですね」

 色んな衝撃から抜け切れず返事が少しおかしくなってしまう。

 でも坂本先輩は気にした様子もなかったので、あたしはそのまま衣装を持って生徒会室の方へ向かった。

 今は生徒会室を女子更衣室として使っているとのことだったから。

 でも生徒会室に向かう途中声をかけられる。


「あ、星宮さん」

「え?」

 会議室を出る前に呼び留められ、声の方を向くと高志くんがいた。