そう宣言すると、私はもう一つ空の瓶を出し、魔法を使って混ざり合うものを分けて、それぞれに収まるようにした。
すると血液は綺麗な赤に、毒物は緑がかった黒色の物が瓶に入った。
「これを、魔術団でどんな毒物であるか鑑定をしてください」
私はそれをベイルさんに預けた。
ベイルさんは頷いて、言った。
「では、これは一緒に届けましょう」
「はい。王太子様はこれで落ち着いたと思いますが、少し心配ですね。魔法を掛けていきましょう」
私はそう宣言すると、さっと魔法をかけた。
悪意あるものの攻撃を跳ね返す、その際には位置が私に分かるように知らせが来るようにした。
「これで、大丈夫です。ここは離れますので、王太子様をお願いします」
部屋の医官さんや、警護の騎士さん達に任せて私はベイルさんと部屋を出た。
そうして向かった魔術団では、既に顔見知りな現団長と顔を合わせて直ぐに言った。
「団長、この毒がどこの国の物か調べてください」
そう言った私に、団長さんもベイルさんもちょっと驚いた顔をする。
「毒そのものではなくか?」
「はい、おそらくこれは外部からなので、外の国からかなと思いまして」
そう言いきった私に、団長はひとつ頷くと鑑定を行ってくれた。