「恐れながら、陛下。この王宮では逆にユウ様にも負担が大きいでしょう。ミレイド家であれば守りも安心ですし、おまかせ下さいませ」
そう、マリアさんが言って頭を下げてくれた。
マリアさんは、間違いなく私の保護者である。
親と言うよりは、姉のようだけれど。
それでも私にとって今日会ったばかりなのに、とっても頼れると感覚が訴えきて直ぐに信頼できてしまった。
言葉じゃなくって感覚だから、説明し難いけれど……。
この人は大丈夫と思えるのだ。
「副団長か、団長かを選んでくれと言われて、私自身が選びました。私は団長と、マリアさんの家族と過ごしたいと思ったんです」
私の素直な言葉に、陛下は頷いて答えた。
「ユウ様がお選びになられたのであれば、クリストフとマリアに任せましょう」
「ありがとうございます」
こうして、私の謁見は無事に終えることが出来た。
ただ、私もちょっと考えが足りなかった。
王宮はだだっ広いし人も多いから落ち着かないと思ってたけど、騎士団長で貴族のお家であるミレイド家も豪邸って言うか軽くお城か! って広さであるという考えには至らなかったことに。