メイクも施されて、鏡の前にはちょっと可愛らしい感じの少女がいた。

十七歳で違和感がない感じの仕上がり。

女官さん達の腕の良さがよくわかった。

自分では、こんなに綺麗にメイクも髪型も作り上げることは出来ない。

プロの技だなと感心して見入っていると、ジェシカちゃんが頬を染めて嬉しそうに声をかけてくれた。

「ユウ姉様! とっても綺麗。ユウ姉様が私のお姉様で、すっごく嬉しい!」

これは、ジェシカちゃんが可愛すぎる!!

思わず、ギューッと抱きしめるとジェシカちゃんもキュッと返してくれた。

妹、なんて可愛いんだろう!

一人っ子だった私の憧れて止まなかった、兄妹が異世界に来て手に入ろうとは。

私は、この可愛い子の為にも自分の力を有効に利用して、この国で生きていこうと新たに決意したのだった。

準備が整って、執務室に戻ると男性陣がパッと振り向いた。

こうして見ると、ムキムキマッチョだが精悍な美形の団長に、知的でクール系の美形兄弟の宰相閣下と副団長。

マリアさんにジェシカちゃんも美形……。

この部屋の美形率は異常に高くないだろうか……。

そこに凹凸少なめ、東洋人顔の私。

浮く! ものすっごく浮いてる! メイクでも補えるものでは無い、顔の作りの差に内心少々凹んだのだった……。