「おう、そんな心配するな。あとな、ユウの年齢ちょっと変えておこうな?」

ん? 年齢を変えておくってどういうこと?

疑問を顔に思いっきり浮かべるとクリストフさんが苦い顔をして話す。

「成人してると、ちょっと厄介なことがあっても助けてやれない。未成年ってことにして、俺かベイルを後見人にすれば大抵の厄介事はどうにかしてやれる。どうだ?」

確かに、まだこの世界のことも、イベルダのことも分からないことだらけ。

この世界の常識やら教養やら、生きていくのに必要なことを覚えるまでは、誰かの庇護下にいる方が安全で、安心だろうと思う。

「じゃあ、私は十七歳ってことにしますかね?」

説明を受けて、私が答えればクリストフさんもベイルさんも頷いてくれた。

そんな打ち合わせもしつつ、お昼休憩を挟み森を抜けて、今日は小さな街で夜を明かすことになった。

ここに来る頃までには、だいぶ道が広く、馬車などが行き来するような感じだった。

実際にいくつか荷馬車とすれ違った。

とりあえず、やっと落ち着ける所に着いてその日はまたぐっすりと眠ってしまったのだた。