翌朝、目覚めると枕元には見たことのない果実が置かれていた。
これはなんだろう?見た目はリンゴとかミカンなんだけれど……。
思わず手に取り、じっと見つめているとアリーンとサリーンが飛んできた。
「ユウ、これは私たちの仲間が置いてったものだから、食べられるわよ!」
「愛し子が近くにいると知って、嬉しくって寄越したみたいだから。有難く頂きましょう」
ニコッと告げるサリーンに私も笑顔を返しつつ答えた。
「有難いね。じゃあ、そうさせてもらおうかな」
朝から、妖精さんの好意のおかげで、みずみずしく甘くて美味しい果物が朝食となったのだった。