私の発言にちょっと周りがヒヤッとしているのは、まぁいいでしょう?

「人のもの欲しがる駄々っ子には、お灸が必要でしょう? 二度目とか、手加減はいらないと思うのよ?」

ここにきて、この謁見の間の人々は私が宣戦布告にたいそう怒りの気持ちを持っていることを悟ったのだった。

「私の国の言葉には、目には目を、歯には歯をという言葉があるの」

唐突な私の言葉に、みんながかたずを飲んだ。

そして、陛下が聞いてきた。

「して、その心は?」

「やられたら、やり返せというものよ」

ニッコリ微笑んだ、私は結構怖かったとクリストフさんにのちのち言われたのだった。

こうして、私の戦への参加は決まり、翌日には西の砦に向かって出発したのだった。

謁見から三日後、私は西の砦に到着した。

ホワイトタイガーに騎乗するという、世にも珍しいスタイルで登場したが、ここでは雷落としたり重症の怪我を治したり、結構初めから魔法を使いまくっていたので、住人の人々には驚かれなかった。

メルバは子ども達に大人気で、現在小さな子達にはしゃいで登られている。

メルバも子どもには好きにさせている。

「ユウ様!! なぜこちらまで来たのですか?!」

着いた私を出迎えたのは、西の辺境騎士団の第一隊の隊長、ジェラルドさんだった。