「杏奈は…知ってたんだな。事故じゃないって。」


杏奈さんは蓮兄に内緒で暴力団に近づいて
事故の真相を調べようとしていたのだろうか。


なんて強い人だろう…



「なんで…言ってくれなかったんだ。」


私は弱い。

でも杏奈さんの気持ちは
少しだけ分かる気がした。


少しだけど
三人の側にいたから…


三人は本当に才能に溢れていて
キラキラと輝いている。



この三人を巻き込みたくない。


Sunriseの足枷になりたくない。



「守りたかったんだと思う…」



蓮兄は悔しそうに身体を丸めて、膝をつかんだまま、涙を流した。



杏奈さんはSunriseを守りたかったから
何も言わないで出て行ったんだ…