「事故じゃないっていうと…殺されたということですか?」

「厳密に言えば、暴力団関係のいざこざに巻き込まれたというべきでしょうか。」


蓮兄は冷静に振る舞おうとしているが
膝の上に置かれた拳はわなわなと震えている。


「杏奈さんの話によると、ターゲットを間違えたようです。」

「杏奈が…?」

「これ以上は本人から直接聞いた方がいいかもしれませんね。」


小池さんは立ち上がると住所の書かれたメモを
そっと取り出した。


「杏奈はここにいます。」