「で?どうだったのよ。大好きなジュンちゃんとの初体験は。」

「もう…からかわないでよ。」


唯ちゃんは耳に手を当てて
どんどん近づいてくる。

言うまで離れてくれなそうだ。


「あの…その…痛かったけど、めちゃくちゃ幸せだった…」

「うっざ!うっざーー!もー木村君は私に譲りなさいよね。」


ドキン


有の名前に少し胸がはねる。


『お前が欲しい』


…冗談だよね。


有が私みたいな子供
相手にするわけない。


「あんたはさ…ほんとバカだよね。」

「え?」