「…なんてな。」


腕を離すとひまは、ホッとした顔を見せた。


あー
悔しいな。


俺にはこんな顔しかさせられない。



「…嘘だよ、ブス!」

「はっ!なにそれ!自分だって、よく見るとそんなに格好よくないから!」

「ってことは格好いいって思ってるわけ?」

「う、うるさいな!雰囲気イケメンのくせに。」



俺はこれでいい。

こうやって
2人で馬鹿しているだけでも十分だ。


もちろん
純大がこいつを泣かせるようなことがあれば

容赦しないけどな。