「あーまた明日から忙しくなるな。」

「...ちょっと淋しいな。」


どきん。


「淋しい?」

「うん…」

「電話する。」

「うん…」


ひまりちゃんは小さくうなづいた。


淋しいのは俺もだ。

杏奈が戻ってきて、仕事復帰してからは
当たり前だけどひまりちゃんが仕事にくることはなくなった。


だけど
あれだけ仕事を頑張ってくれていたんだから
きっとひまりちゃんも複雑だろうな…


どんな気持ちで一人でマンションにいるんだろうか…


「もう契約終了だもんね…」


ひまりちゃんは振り返ると淋しげに微笑んだ。


「淋しいな…」