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「私…ちょっと行ってくる。」


どうせ有のことだ。

私が帰ってくるのを聞いて、わざと外に出たんだ。


きっと私のこと怒ってるんだ…


それなら
そうやってちゃんも言ってくれればいいのに…


有はすぐ自分の気持ちから
逃げようとする。


大事なことに向き合おうとしない。


両親とうまく行っていないことも

それで淋しい想いをしたことさえ
気づかないフリをして、格好つける。



あの日だって
私を好きだって言ったくせに

出て行く私のことを強く引き止めてはくれなかったんだ。




あの日…
もしちゃんと捕まえててくれたら…