学校にもだいぶ馴れた五月。 空は見事な五月晴れだった。 私はすっかり仲良しになった優奈ちゃんと、連休中遊ぶ約束をしていたため、あの桜の木の在る広場へ向かった。 桜の花は散り、若葉達が綺麗な緑色を競い合うかの様に葉をつけていた。 鮮やかな緑色に思わず見とれていると、後から聞き慣れない声がした。 「あんた、邪魔だよ。」 びっくりして振り向くと、同じ年位のみかけない男の子がいた。