佳奈はそう言うと帰り支度を始めた。私は佳奈が一目惚れするぐらいの加藤くんってどんな人なんだろうとただ興味本位で気になった。
「んー。加藤夏葵くんかー。どんな人か予想つかないなぁ」
「どーしたの?えっと。優奈さん?だよね」
なんと、私の独り言はまさかの加藤くんの耳にとまってしまったのだ。
「え?あ、いや。なんでもない。」
「ん?そっか。まぁ、同クラだしよろくし!」
「あ、うん!」
そう言って加藤くんは、満面の笑みを浮かべて教室から出て行った。
喋ってみたところの第1感想は可愛いしフレンドリーだなって感じかな。まぁ、悪い人ではなさそうで安心する。
「優奈ー。早く帰ろ〜。」
「あ!うん!!」
そんなことを考えていたら佳奈に呼ばれた。
佳奈は帰る時はずっと、加藤君の魅力について語っていた。よくも、まぁ。初日でそんなに発見できるなぁ。
「佳奈、凄いね。初日から」
「え?まぁ、隣の席だったし。
初恋だし?後悔はしたくないじゃん!」
「ふーん!」
「なーんか。優奈興味薄いなぁー!」
「そんなことないよ!?佳奈可愛いし優しいし
絶対上手くいくよ!!頑張ってね!」
「優奈!ありがと!!頑張るね!!」