私の学校は8時30分までに登校。9時に1時間目の授業が始まる。

朝食を食べながら、ふと時計を見るとまだ8時だった。
いつもなら8時15分ぐらいの感覚なのだけれど…首を傾げながらもラッキーと思った。

「お母さん、味噌汁まだある?おかわりしようかな〜」
「え?雪乃もう家出る時間でしょ?」とスマホの画面を見ながら母は言った。
「まだ5分あるから平気だよ」と私は笑顔で返した。
「あ!言い忘れてたけど家の時計昨日から遅れてるわよ」

私は目を見開いて急いでスマホの時間を確認した。
時刻は8時25分…「うそ!?遅刻しちゃう!行ってきます!」と味噌汁のおかわりは出来ずに急いで玄関先へと向かった。
いくら近いとはいえこんなギリギリはさすがにまずい…!お母さんそういう大事なことはもっと早くいってよ〜(泣)
と走りながら心の中でお母さんに怒った。

なんとか学校に着いた私は「8時半!ピッタリ…!」と息を切らしながら一安心した。
入学してから遅刻欠席0で頑張ってきたのにこんなことで崩れるのは嫌だった。

息を整えながら3年生の教室がある3階まで上がって行った。
私のクラスは3年1組、4クラスの中で1番階段側に教室がある。
幸い担任の先生はまだ来てないみたいで8時半を回っていたけどみんな友達と楽しそうに喋っていた。

私が教室に入ると「雪乃〜!珍しく遅刻なんてするから心配しちゃったよ〜」と私に駆け寄ってきたのは杉山 愛梨(すぎやま あいり)
私の友達だ。