雪乃(ゆきの)ー!いつまで寝てるのー!」1階から響いてくるお母さんの声。
「うーん…起きるよー」絶対に聞こえてないであろう声で私は返事をした。

5分程してからリビングへ降りると、朝食を先に食べていたお父さんは「おはよう、学校間に合うのか?」と心配そうに聞いてきた。
けど学校まで徒歩10分とかからない近さだ。

「大丈夫だよ」と無愛想に私は答えた。

私は、朝食よりも先に洗面所へ行き顔を洗って、歯を磨いた。制服にも着替えて髪も整えて、後は朝食だけ。

多分私は一般的な女子高生よりも支度が早い方だと自分では思う。見た目にそこまでこだわりがないタイプだから、エイリアンみたいな寝癖でもない限り気にならない。