「メルちゃん、今日もお昼に持って行きたいんだけどパンあるかな?」

「あ、オスマンさん……毎食あのパンって飽きませんか?」

「飽きることはないよ。メルちゃんのパンは職人より上手いからな」


 そんなこと言ったら、職人さんに申し訳ない。でも、硬いし味もイマイチだったし……仕方ないか。


「じゃあ、今日はサンドイッチにします」

「あぁ、たくさん欲しいんだ出来るだけ頼む」

「? 分かりました……」


 オスマンさんは、最初は一人分で頼んできていた。

 なのに今じゃ軽く十人分くらいの量を頼んでいる。誰かと一緒に食べているのだろうか。