「じゃあ、どうぞ。召し上がってください」
彼らはスプーンを持ち掬うと、口に入れた。
「……! うまい、なんかすごい美味しいです」
「本当ですか?」
「はい、とっても! 初めておコメを美味しいって思いましたよ〜」
「良かったです。そうだお塩かけるのもオススメです」
見てるだけで幸せだ。
「メル様も一緒に食べましょう! メル様が作ってくださったんだし……僕たちだけで食べるのはなんか申し訳ない」
「じゃあ、いただきます……」
この国に来て初めてお米を食べた。それはすごく美味しくて懐かしい味だった。
その後、ウィリアム様とニコラ様はエレットロニカへと帰っていった。私はご飯の炊き方を書いた紙を手渡すと、ニコラさんは持ってきたというお米をくれた。