ドキドキ、バクバク



すぐそばの綺麗な瞳は

固まる私にたいして
一瞬傷ついたような動きを見せた。





え、



口にすら出ない言葉。


すると後輩くんは掴んでいた手首を離し
距離をとった。




「…返事はあとでもいいです」


「あ、の」



「どんな答えでも、おれは先輩が好き。諦めませんから」




はっきりとそう宣言したと思えば
頬に唇をおとされて。


反応する間もなく
教室から出ていってしまった。