「お願い瑚波。妬くのつらい。 他のやつのトコいかないで」 縋るようにきつく私を抱きしめる。 弱々しいその姿に、私は正反対なまでの温かい気持ちが滲んできて。 「すき、すき…瑚波、好きだよ。 ずっと前から大好き」 耳もとで紡がれる言葉に心が反応する。 それはとても優しくて甘やか。 心臓は締め付けられるのに、嫌じゃない。 むしろ───