「金髪の! 先輩です!」

「え、俺?」

 人を指さすのはいけないことだとおばあちゃんに教えられたから特徴をあげる。といっても、この中で――学校内で――金髪は珍しいから、それだけですぐにわかる。

 先輩の友人は、ケラケラと笑って「仁じゃん」と彼の名前を呼んだ。


 ……じん、仁。……仁先輩。


「仁先輩! 好きです!」

「いやお前誰?」