僕も晴れて高校生になった。入学式で、優春と会うことを約束した。電話がかかってきた。「智樹ー!!もう学校にいる?!下駄箱前集合にしよ!」
「あー。わかった。」
少し緊張しながらも、下駄箱に向かった。
-着いたよ。
-私も着いた!
「智樹ー」
名前を呼ばれた。振り返ると、美少女が立っていた。
「えっ?もしかして、優春?」
「そう!じゃあ智樹であってる?!」
「あってるけど。変わったね。」
そんな、気の利かない言葉しかかられなかった?
「なにそれ!」
「いい意味でだよ」
「智樹も、カッコよくなったね」
頷きながら言ってきた、冗談は嫌いだ。そんなことより、予想以上に僕自身が話せていることにびっくりししている。僕ってこんなに話せるんだ。
「私、智樹としたい事が沢山あるの!つきあってくれる?!」
なぜこいつはこの学校に入ったのか不思議に思うぐらい元気だ。
「僕にそんなに期待しない方がいいと思うけど。それでもいいなら。」
「うん!いいよ!って言うかさ、さっき智樹が変わったねって言ってたけど、智樹もすっごく変わったね。いい意味でも悪い意味でも!」
僕はその言葉にムッとした。でもそれよりも怖かった。中学の時みたいに、嫌われてしまうかもしれないという恐怖。優春は何を思ってるんだろう。