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5日後。
私は、学校が終わって帰り道をのんびりと歩いていた。
あの日以来、死神は現れなくなった。
死神が言っていたことが本当に現実に起きるのかはあまり信じていないけど。
と、その時‥‥‥。
「美紅?」
1ヶ月ぶりに聞く声が私の耳に入った。
振り返ると、晴人が立っていた。
彼も学校帰りらしく制服姿だ。
「久しぶり、だね」
「‥‥‥う、うん」
なんとか返事をする。
恋人でも友達でもない今、私たちの間には少しぎこちなさがある。
「元気だった?」
「な、なんとか元気してたよ」
明るいフリして、平静を装った。
いきなり死神が現れてもうすぐ死ぬとか言われて災難な日があったりしたけど。
「そっちはどうなの?」と訊ねてみると「俺も元気にしてたよ」と明るい声が返ってきた。
見ても分かる通り、晴人は本当に元気そうで、その笑顔はあの頃と何も変わっていないように見えた。