「松下 美紅(まつした みく)さん」

いきなり名前を呼ばれて、ビクッと反応する。

「今から貴方にいつくかの確認事項をします。それが終わった後に、これからのことについてお話しをさせて頂きます」

そう言って死神はスーツの中からカルテのような物を取り出した。

「まずは、お名前から。先程呼ばせてもらいましたが松下 美紅さんで間違いないですね?」

私が頷くまでもなく、死神は話を進めていく。

「次に、年齢は16歳。南高校に通う1年生」

それから生年月日や血液型、家族構成などを確認されたが怖いぐらいどれも当たっていて、5分もしないうちに確認事項は終わった。

「これからのことについてお伝えしてもいいですか?」

そう聞かれ、私は恐る恐る頷く。