ベッドに腰掛けてスマホをいじっていた時、突然、私の部屋に黒い人物が現れた。

「どうも、こんにちは」

シルクハットに黒いスーツに身を包んでいる20代後半ぐらいの男性。

「だ、誰!?」

ノックなしに部屋に入ってくるなんてあり得ない!

しかも、土足で!

「大変失礼しました」

帽子を外し丁寧に一礼した後、その人物は名乗った。

「私の名前は死神です。貴方をお迎えに来ました」

「死神? 私を、お迎え?」

突然のことで動揺を隠せない。

「そうです。貴方はあと5日後に死にます」

「な、なに言ってるの? 私が死ぬわけないじゃん! 元気だし、病気になった訳じゃないじゃん! てか、突然現れてそんなこと言うの失礼でしょ! 出て行って!」

近くに置いていた枕を手に取って、死神とかいうやつに思い切って投げてみるが‥‥‥。