「希空さん、いつもあの窓で外見てるでしょ?」

その問いかけに、小さく頷く。

「その時の瞳を見てね、あぁ、俺と同じなんだなって思った。」

俺と同じ?私と貴方の?何が同じなの?

「...俺、音楽やってるんだ。」

何を言うかと思えば突然、

そんなことを言い始めた。

「興味あったらここに来て。興味なくても...俺と話したいことあったら来てよ。」

音瀬那由多は私にポスターのようなものを

握らせ、自分のクラスに帰っていった。