こーゆーとこまでほんと可愛いんだから。

そんな恋々愛ちゃんを愛おしく思いながら、僕は恋々愛ちゃんの軽快な足取りが向かうところへとついて行った──────────

* * *

─────はずなんだけど……。

「えっと……ここを右かな?」

「ちがうよ、恋々愛ちゃん。もうひとつ先の角だよ」

…………。

「あれ、恋々愛ちゃん、曲がるのここだよ?」

「あ、うそ! もうひとつ先だと……」

…………。

「次はここを右折みたい」

「恋々愛ちゃん、ここ曲がると行き止まりだよ」

「え!? ……あ、左折だ!」