それを俺は命日の度に思い出して……。

いまさら悔やんでも仕方が無いのに。

だけど……──────────

『百合さん幸せだね』

『近くでずっと見てきた凛音くんたちが大絶賛のカップルなんだもん。こんなに優しくて彼女想いの楓くんの彼女さんなんだから、絶対幸せだよ!』

恋々愛のその言葉に、俺の心がどれだけ救われたか。

毎年ごめんと百合に謝罪をして……。

……俺は忘れてたんだ。

きっと百合が生きてたら、謝んないでよ!って腰手を当てて怒るんだろうなって。

百合、こんなの好きじゃないし。

恋々愛に言われて思い出すなんてな……。

──────────百合。

俺、お前のこと幸せにできたって……思ってもいいかな?