つられて俺も手を合わせて、早速ハンバーグを一口。

すげぇ……値段に対して美味すぎる。

「美味しい」

ふとこぼれ落ちた声に顔を上げると、ふにゃーっと顔を緩めている恋々愛。

美味そうな顔……。

いつも見てるけどほんとに見飽きない。

恋々愛のことを気になりだしたのも、この顔がキッカケだったもんな──────────

恋々愛が特別寮に住むと決めた日の夜、俺は初めて恋々愛に料理を振舞った。

まだ緊張が残る恋々愛は、気を抜けば顔が強ばっていることが多かった。

だけど、ごはんを作って目の前に出した時、別人かと思うほどの笑顔を浮かべていて……。

その幸せそうにごはんを頬張る表情は、百合を思い出させた。