メニュー表からパッと顔を上げてこちらを見たかと思えば、みるみる嬉しそうに顔を緩ませる恋々愛。

恋々愛のことだし、好きなものがあればあるほど決められないだろうと思っていたから、こうなることは想定内だ。

俺と水族館行けて楽しかったって思って欲しいし……──────────

* * *

「お待たせいたしました」

注文してから10分後、デミオムライスとハンバーグは湯気を立てながら運ばれてきた。

うまそう……。

目の前の料理にお互いに目を奪われる。

これじゃあ、恋々愛に子どもとか言えねぇな。

「いただきます!!」

元気に手を合わせる恋々愛。

「いただきます」