イルカショーを存分に楽しむために腹ごしらえしとかないと。

「恋々愛、そろそろ飯食うか」

受付でもらったマップを見ながら隣をテクテク歩く恋々愛は、俺のその言葉を聞いて勢いよく顔を上げた。

「うん!!」

“待ってました!”と言わんばかりの顔。

毎日見てればわかるけど、恋々愛ってほんとに食欲旺盛というか食いしん坊というか……。

ご飯でも毎日美味しそうな顔して食べるし、残すこともなければ、好き嫌いもしない。

なんならたまにおかわりするほど。

恋々愛の脳内はきっと、いつもメシのことでいっぱいだ。

「2階にレストランがあるから」

「美味しそう……」

まだレストランがあるとしか言ってないのに、恋々愛はもうご飯を思い浮かべてるようで、今にもヨダレが出そうな勢い。