ぽけーっと家を眺める私を差し置き、凛音くんと寿々森さんは玄関ドアを開ける。

え!?

チャイムは!? ノックは!?

二人とも自分家のようにやってますけど!!

「恋々愛ちゃんもおいで?」

目をぱちくりしながら立ち尽くす私を手招きして呼ぶ凛音くん。

「う、うん……」

私はそんな二人の行動に唖然としながらも、彼らの後に続いて建物の中へ。

わぁ……。

中に入ると、華奢なランプが暖かな灯りで出迎え、優しい木の香りがふわっと漂ってきた。

そして目の前には2階へと続くのであろう木製の螺旋(らせん)階段が印象的で。

素敵なお家……。