……ってゆうか、そもそも藤原さんは他にも仕事抱えてるだろうし忙しいか。

………………ん?

ってことは──────────

私はいまだにドレス作りの会話を続けてる二人の背中を見てハッと気づく。

私と凛音くんと寿々森さんだけ!?

* * *

「──────────ここだよ!」

電車を乗り継ぎ訪れたのは、郊外の森の中。

私は目の前に(たたず)む大きな建物を見上げた。

とっても静かで落ち着いた(おもむき)のある、別荘のような建物。

ここがさっき言ってた“真海さんのとこ”……?

ってゆうか真海さんって、何者なんだろう?

まだ何も聞かされてないし。