エルフェガーデンは、森や川など美しい自然に恵まれた国だ。国民の生活には何かしらの形で自然が関わっている。

そんな国の首都のとある住宅街に、十八歳の若きミステリー小説家が暮らしている。彼女の名前はフィオナ・カモミール。ブラウンのボブの髪に赤い瞳を持ち、多くの人を魅了する容姿の持ち主だ。

そんなフィオナは、一人で暮らすには大きすぎる屋敷でパソコンの前に座っている。執筆をしている最中なのだ。その顔に表情はない。


探偵たちは言い争うのをやめ、椅子に座って紅茶とお菓子を楽しみ始める。互いに解決した事件の話などをしていくうちに怒りなどは消えていき、広間の空気も変わっていた。

その時、二階から悲鳴と何かが倒れるような大きな音が響く。探偵たちはすぐに立ち上がり、二階へと向かった。

二階の階段には、黒いバラの花びらがたくさん撒かれていた。まるで絨毯のように思えるその花びらに、探偵たちは目を丸くする。