柊輔さんに、送って貰って。





慌ててシャワーを浴びて、出社すると。






既に出社していた栞ちゃんに捕まった。






「大丈夫だったみたいですね。あとで、ゆっくり聞かせて下さいね?」






「…はい、はい。昨日はありがとう。」






微笑んだ栞ちゃんは、気付いてるんだろう。




昨日の私達のこと。




そして、私達の気持ちにも気付いてたに違いない。








朝礼の後、私と栞ちゃんは柊輔さんに呼ばれた。






「あの、病院との契約の件だが…打ち切りにする。」






「…ですが…本当にいいんですか?」






柊輔さんなら、そう言うのはわかっていた。




だけど、柊輔さんも院長だって言ってたように痛手なのは確かで。




そう、聞いてしまっていた。







「水上、大丈夫だ。他に病院なんて幾らでもある。他社と契約してようが…奪ってでも契約を取ればいいだけだ。あとは…他社とウチと契約してる所をウチで一本化させる。」






「それは、私達に任せて下さい?」






「…いや…お前達は、今ある自分達の担当先を大切にしろ。俺が、失った分を取り返して来る。」






栞ちゃんの今まで見た事のない瞳で言った言葉を、



柊輔さんはあっさりと、そう答えたけれど。